後半は四国地区、中国地区、九州地区です。競艇場は西へ行くと比較的気候の温暖な瀬戸内地区、関門海峡を挟んで北九州地区に集中しています。そして、ほとんどの水面が海水、汽水のコースで、潮の流れや潮位の変化があります。前半であまり触れませんでしたが、淡水と海水とでは浮力が違うため、東よりも西のコースの方が(多少重くても)体重を気にせず比較的楽に走ることができます。ぜひ、この点を念頭に入れてお読みください。
うず潮で有名な鳴門海峡のすぐ近くにあり、風が強いことで有名です。また、戸田と並ぶ全国的にも小さな競艇場です。かつて塩田があった場所に造られたことで、海が美しく水が綺麗です。水面は海なので水質は海水。周囲を堤防に囲われているため、潮の影響はありませんが、小さな波がたえず立っています。更に1マークのバック側から海水が入ってくるため、潮位の差は最大で2メートル。1マークの振りが4メートルと少なく、ほぼ一直線なのでイン有利な構造ですが、バック側を約80メートルに拡張したため、インの勝率は全国平均を下回ります。
春は弱い向かい風、夏場は静かな水面の日もありますが、殆んど小波が立っています。秋はうず潮の季節で水面がざわつき、インから攻めたレーサーが1マークで流されるとそこを差したレーサーが勝ちます。冬場は強い季節風が吹き、追い風になることからイン逃げが決まらずセンターからの差しが決まる場合が多く、また3コースの勝率が高いことが有名です。なお、鳴門の企画番組(1~4レース)の1、3、4レースは1号艇にA級、他はB級というレースを行います。その中でも、特に1レース目の「とるならなると」が狙い目です。
地元の有力レーサーは興津藍、田村隆信、ベテランの烏野賢太。また、アイドルレーサーの西岡育未、西岡成美の姉妹がいます。
マスコットキャラクター:地元特産の桜鯛をイメージした「なるちゃん」。
おすすめ名物:なるちゃんの形をしたたい焼き「なるちゃん焼き」。
ナイターレース「まるがめブルーナイター」は、四国の公営競技場では初めてナイターレースが開催されました。更に競艇場までの交通費を払い戻すサービスも丸亀が最初です。水質は海水。潮の干満差は2メートルを超えることもあります。干潮時は比較的走りやすい水面と言われていますが、満潮時は走りづらくイン逃げが5割を超えます。ただ、1マークがセンターのラインに比べ18・5メートルの振りがあるので、センターからの全速まくりがインの人気レーサーを潰し、穴が出ることもあります。
企画番組は1コースだけにA級レーサーや実力者が入ったシードレース、1Rの「オープニングレース」、5Rの「5!GO!レース」6Rの「アフターファイブレース」を実施。ゴールデンウィークには瀬戸の大魔神と呼ばれた安岐真人氏を称えた「安岐真人杯争奪瀬戸の大魔神大賞」が行われます。ちなみに、丸亀では(常滑も同様)先頭艇が最終周回に入るとジャンを鳴らします。地元の有力レーサーは中岡正彦、片岡雅裕、中越博紀、女子では平山智加、平高奈菜。
おすすめ名物:場内にも半セルフのめん処がある「讃岐うどん」。
瀬戸内海に面した日本屈指の広い水面を持ちます。水質は海水。特に1マークのバックストレッチは92メートルもあり、水面の静かな干潮時には豪快なまくりが見られます。ただ、潮の干満の差が激しく、満潮時には水位が2~3メートも上昇、しかもうねりがあるのでターンで艇が暴れてしまうことがあります。基本的には逃げ有利な水面で5割以上がイン逃げで決まります。1マークがホーム側の堤防に近い位置にあり、6コースは直進出来ないほど狭いので、スタートさえ決めればインが有利な水面です。干潮と満潮ではモーターの調整が必要で、満潮では安定性重視、干潮時はチルトを上げ、2~3度の全速でまくるレーサーもいます。
企画番組は1Rの1コースだけがA級の「朝得ガァ~コ戦」、6Rの1~3コースがA級、4~6コースがB級の「昼得クラリス戦」などが狙い目です。地元の有力レーサーは平尾崇典、吉田拡郎、元夫婦の山口達也と守屋美穂、ベテラン女子の寺田千恵です。また、レーサーではないですが、椛島健一氏の絶叫実況も有名です。
おすすめ名物:タコ料理、特に「タコ飯」がおすすめ。
世界遺産「厳島神社」のすぐ近くで、スタンドから厳島や晴れた日にはトレードマークの大鳥居も見られます。水面は瀬戸内海の海、水質は海水。潮の干満が有り、多い時は3メートルも水位が上昇します。特に午前中は追い風、午後は向かい風になるため、午前中はインが有利、午後はセンターやアウトが有利です。また、ターンマークは1マークがホーム側に、2マークはバック側に15メートル振られているので一直線ですが、レーサーは斜めに走る形になるので、馴れていないと走りづらいようです。イン逃げの勝率は約58%、全国平均より高いです。
1号艇をA級レーサーにした的中しやすい企画レースは1Rのほか1日3レース組まれています。地元の有力レーサーはベテランの西島義則のほか、市川哲也、山口剛、女子のベテラン角ひとみ、海野ゆかり。また、宮島はレーサーになりたかった漫才師の横山やすし氏が、遺言によりコースに遺灰を散骨したことでも知られています。
おすすめ名物:あさりの貝汁が付いて800円と値段もお手ごろな「アナゴ丼」が人気。
瀬戸内海に面した笠戸湾の奥にあり、水質は海水。2マーク側から海水が流れ込んでくるので、潮の干満と風の影響でスタートが難しいと言われます。水面は潮位の変化と風の影響を受けやすく、冬場は前方の山が風を遮りますが、夏場の大潮時は最大3・5メートルも潮位が上昇、ここに海風が吹くと2マークに不規則な波が立ち、レースがもつれます。コースが広いので握って攻めるレーサーも多い一方で、深インになってもインコースが有利で、60%以上がイン逃げで勝負が決まっています。なお、対岸の大型スクリーンがないのが特徴(江戸川もないですね)。
企画番組は1Rが1号艇にA級レーサーを配し、進入固定にしたレース。2Rは本来11Rに組む特選レースのメンバーが出場。3Rのプライド戦は、主力レーサーがどのコースに入るか分からない、進入固定の波乱含みのレースです。地元の有力レーサーは競艇界のレジェンド今村豊のほか、寺田祥、吉村正明、大峯豊がいます。
おすすめ名物:市内でも味わえるお店がたくさんある「フグ料理」がおすすめ。
本州最西端にある競艇場で、薄暮レース発祥の地です。売り上げが伸びたことから現在はナイター専用の競艇場になっています。関門海峡の近くで満潮時には堤防を越えて海水が入ってうねりが出ますが、後は静かな海のプールです。全長540メートル、全幅150メートルの広いコースでパワーとスピードの勝負が見られます。瀬戸内海に面しているため水質は海水。基本的にインが有利で、1コースの勝率は全国でも上位、18時以降のナイターレースになると65%と更に勝率が上がります。ただ、強風の時は逃げやまくりが流されるので、差しが決まって高配当になります。横風が吹くとスタートが難しく、ベテランや地元レーサーが活躍しやすいです。
企画番組は1R、5R、7Rの1日3レース。1号艇がA級、1・4号艇がA級、A級・B級3対3、の3つが組まれています。1Rは1号艇の勝率がほぼ8割です。地元の有力レーサーは白井英治、谷村一哉、原田篤志、海野康士郎です。
マスコットキャラクター:海賊をイメージした「シーボー」、さらに女子王座決定戦が開催された際に新たに加わったガールフレンドの「シーモ」。
おすすめ名物:鯨のカツをパンに挟み、ケチャップをかけた「鯨バーガー」。
第1回全日本選手権競走の開催地で、競艇ダービー発祥の地と呼ばれています。現在は通年ナイターが実施されています。水面は海なので水質は海水。海水は2マークの後方から入り、1マーク後方で行き止まりになるので、満潮時には水位は上がります。1マークの振りが小さくイン有利なコースですが、干潮時はまくりがよく決まるので頭に入れておくと良いでしょう。ただ、潮位よりも風がレースに影響します。風速5メートルを超えるとインが崩れてアウトからのまくり、まくり差しで万舟が出ます。
企画番組は一つで、1,2、4号艇にA級レーサー、他がB級の進入固定レースで、A級同士の競り合いが見られます。また、新鋭リーグは現役時代「艇王」「不死鳥」と呼ばれた植木通彦氏を称え、「植木通彦フェニックスカップ」の名称がつけられています。地元の有力レーサーはベテラン瓜生正義、今村暢孝のほか平田忠則、西山貴浩です。
マスコットキャラクター:かっぱ一家の父「かっぱくん」、母「ひめちゃん」、兄「わかちゃま」、妹「こひめちゃん」。
おすすめグルメ:ホルモン、豚バラ、唐揚げの串やなべ焼きの「かしわうどん」。
航空自衛隊芦屋基地が町の半分を占めている福岡県芦屋町の遠賀川河口に芦屋競艇場はあります。隣の北九州市にある若松競艇場までは車で30分という非常に近い距離にあります。水面は川の水を引いたプールで、日本有数の静水面。水質は淡水です。丘陵地に囲まれ、小高い丘にはたくさんの葦が生えていて、これが季節風を遮ってくれます。コースが広く、2マーク、1マークの振りは共に10メートルの直線でイン有利な設計です。
1コースの勝率が良いのはコースの形状というだけでなく、一般戦で実施している1号艇にA級レーサーを配置した企画番組「サンライズレース」が大きな要因になっています。更に前半ばかりでなく後半のレースも1号艇がA級レーサーと言うレースが多く、他の競艇場に比べて1コースの勝率が高く、60%を超えています。ただし、グレードレースになるとコースが広いので全速まくりも良く決まります。ご当地レーサーは岩崎正哉、今井貴士、松尾昂明です。
おすすめ名物:本格的な味わいの「とんこつラーメン」。
地下鉄天神駅から徒歩10分という平和島と並んで都市型競艇場の代表です。那珂川に突き出すような形で設置されていて、地元では「那の津」と呼ばれています。水面は海水、淡水と海水の混ざり合う汽水。満潮時には1マーク付近で海水と淡水がぶつかり合うため、複雑なうねりが出て日本有数の難コースとなっています。更に助走距離が180メートルと日本一短いため、ダッシュが効かず、1マークも約14メートル振られているため、インがまくり差しに敗れるケースがよく起こります。インの勝率が低い代わりに2,3,4コースの勝率が高めです。
企画番組は無く、8Rの進入固定だけですが、8割のレースで1コースにA級レーサーが入るため1コースの勝率が高くなっています。地元の有力レーサーは岡崎恭裕、篠崎元志、前田将太、また女子ではトップレーサーの小野生奈や大山千広、ベテランの日高逸子がいます。
おすすめ名物:こし餡の入った「ペラ坊焼き」と「イカタコ棒」。夏の名物は6色のかき氷です。
日本一広い水面を持つ佐賀県唐津市の競艇場。水面はプールのため基本的には淡水ですが、幾らか海水の混じる汽水です。広いコースの上、ピットから2マークまで178メートルもあるので、ピット離れが良ければインコースを取ることも可能です。ただ、追い風が強い日が多いので、まくっていくと流されてしまうことも多く、センターからのまくり差しが決まります。また、朝のうちは向かい風があるので、モーターの回転や行き足の強い仕様が有効です。風の影響を除けば大きな特徴がない競艇場と言えます。
企画番組は一般戦とG3戦で1号艇にA級レーサーを配置した的中しやすいレースを1R~4Rに組んでいます。他のレースに比べて1コースの勝率は高く、60%を超えています。地元の有力レーサーは、賞金王にもなった佐賀のエース峰竜太、ベテランの上瀧和則、深川真二、更に上野真之介、古賀繁輝がいます。
マスコットキャラクター:イルカの「か・らっキー」。
おすすめ名物:魚のすり身をベースにした「魚ロッケ」。カレーライスの上に魚ロッケを乗せた「魚ロッケカレー」。
1952年4月に初レースが行われた競艇発祥の地で、日本の最南端、最西端にあります。そして、日本一インの強い競艇場としても有名です。1コースの勝率は約7割、全国平均を遥かに超え、1日のうち8レースが1コースで決まる計算です。水面は大村湾に面している事から水質は海水。潮の干満差はありますが、レース場全体がコンクリートで囲まれている事からさほど影響は無く、干潮時は乗り易いと言われています。冬は追い風や海からスタンド側に風が強く吹くため、インは小回りに都合がよく、インが有利。反対に2マークでは握って回ると風に流されます。
以前は夏場に時間を繰り下げた夕焼けレースを実施していましたが、今は通年ナイターの競艇場です。また、1号艇にA級レーサーを入れて他をB級レーサーにする企画レースは3レースあり、特に大村では1コースの勝率が9割近い数字になっています。地元の有力レーサーは原田幸哉、中村亮太、桑原悠です。
マスコットキャラクター:イラストレーターの原田治氏制作の「ターンマーク坊や」。
おすすめ名物:マクドナルドが日本に上陸する前からあった、本格的ハンバーガー「佐世保バーガー」。
西の競艇場は海水のコースが多く、潮位の変化や潮の流れ、波やうねりのほかに風に対する知識も必要です。一方でイン有利のコースが多く、企画番組によっては予想しやすくなっているとも言えます。払戻金は少ないですが、確実に勝てるレースに投票して、勝利を味わうのも良いのではないでしょうか。