logo
入門編「基本ルールと基礎知識」2020年06月24日

Image

みなさんは「競艇」という言葉を聞くと、どのような印象をお持ちでしょうか?
ギャンブルというだけで距離を置いてしまっている方もいると思います。
今回は、ルールすらまだご存じでない競艇初心者のために「これだけ知っていれば競艇を楽しめてしまう」という項目を厳選してお伝えします!
Image

■超基本ルール!

Image

競艇は1艇~6艇まであり、この6艇のボートが走ってその順位を競う競技です。※欠場選手がいる場合は6艇ではないレースも稀にあります
この6艇が1周600メートルの水面を3周(トータル1800m)して、順位を争います。こう聞くと非常に単純明快なルールのような気もしてきますが、実は他の競技と違い、競艇は、スタートが少し特殊なのです。競艇初心者の方にはこのスタート方法の理解が最初の壁になるかと思います。そのため、まず初めに競艇のスタートに関してしっかりと分かりやすくご説明いたします。

スタート


Image

まず、スタートに至るまでの大まかな流れは以下の3ステップとなります。
1ピットアウト
2待機行動
3スタート
1~3の順に進み、最終的に“スタート“を切ります。以下、1~3まで、順を追って解説します。

1ピットアウト

1艇~6艇の順番通りに並んだ状態でボートがビット(ボートの係留場所)にスタンバイされており、スタート前は波に流されないようにこのピットに入っています。スタートの約1分30秒前にピットアウトし、一斉に動き始めます。動き始めた瞬間から次に説明する「待機行動」というものに入ります。

2待機行動

ピットアウトした瞬間から、スタートするために加速するまでの流れを待機行動と呼びます。基本的に待機行動中にスピードは出さず、ゆっくりと進みながらコース取りを行います。※図のように、オレンジのブイを旋回し、第2ターンマークで再び旋回し、スタートラインへと向かいます
この間、選手同士の目に見えない駆け引きが行われており、競艇ファンの中には、この駆け引きに注目している人も多いようです。なお、この待機行動中の航法はルールが非常に複雑なため、ここでは割愛させていただきます。
このように、ゆっくりと進みながらもお互いけん制し合いながらコース取りが行われ、第2ターンマークを回り終えたころには駆け引きが終わり、スタートするコースが確定します。
鋭い方は、ここで気づかれたかもしれませんが、艇番(1号艇~6号艇の番号のこと)と実際にスタートするコースは、この駆け引きの結果によっては異なることがよくあります。
極端に言えば、6号艇でも一番内側の1号艇の場所からスタートすることも理論上は可能というわけです。
ちなみに、競艇では内側であればあるほど有利と言われています。特に1コースは圧倒的に有利となり、平均勝率は50%ほどです。このことから、選手たちはいかにして内側をとるかという駆け引きをしているわけです。
※例外として、一部のレースでは「進入固定レース」というものがあり、この場合は艇番と同じコースからスタートしなければいけないというルールがあります
<予備知識>
実際のスタートを一度でも見たことがある方はご存知かもしれませんが、スタートを切る方法は大きく2種類あります。それは、「スロースタート」と「ダッシュスタート」です。下図のように1~3号艇はスロースタート(やや前方からのスタート)、4~6号艇はダッシュスタート(後方からのスタート)になるケースが多いです。※レースによって変動あり
・スロースタート

Image

主に1~3号艇が行う、やや前方からのスタートです。
「最高速でスタートを切るには、もっと後ろからスタートしたほうがいいのでは?」と思われた方!非常に鋭いです。
簡単に説明してしまうと、待機行動中の攻防によって艇が結果的に前に進んでしまい、前方からのスタートを余儀なくされスロースタートせざるを得ない、といった感じです。
スピードはダッシュスタートの艇に勝てませんが、内側のほうがターンマークから近いため、小回りできる分やはり内側の艇のほうが有利となります。前述の通り特に1号艇は、最も内側になるため、最短距離でターンできるうえ、妨害されるリスクも少なく、圧倒的な有利を誇ります。
・ダッシュスタート

Image

主に4~6号艇が行う、後方からのスタートです。
最初のターンで内側にいる艇をまくる(外側から追い越す)ために、スピードを最大限まで高めていきます。そのため、壁ぎりぎりまで下がってから助走をつける選手も多いです。

3スタート

競艇のスタートを語るうえで、避けて通れないのが「フライングスタート方式」です。競艇ではこの方式を採用しています。
簡単に言うと陸上競技や競馬のような静止した状態からスタートするのではなく「スピードが乗った状態でスタートを切る」ということです。
スピードが乗った状態で、決められた時刻に合わせてスタートラインを通過するのです。
待機行動という名の駆け引きも終わり、第2ターンマークを回ったころには、スタートまで残り30秒ほどになっています。この時間は「いかに最高速でスタートが切れるか」を調整しながら、スタートの10ほど前から徐々にスピードを上げていきます。
そして、決まった時刻に合わせて最高速でスタートを切っていきます。
実際の映像は公式サイト(動画はこちらから)の動画を見て頂くとより分かりやすいかと思います。
フライングスタート方式といっても、当然フライング(不正スタート。競艇ではスタート事故とも呼ぶ)というものは存在します。
決まったスタート時刻よりも0.01秒でも早くスタートを切ってしまえば、その選手はフライングとなり即失格です。逆にスタートを切るのが遅すぎ(1秒以上出遅れ)ても出遅れとなり失格となりますが、かなり稀なケース(1年間の全国の全レースで20回ほど)のため特に気にする必要はありません。観ることが出来たら、かなりラッキーかも?

Image

スタートから第1ターンマークの攻防

ここからは、いよいよスタートしてからの解説をしていきます。
スタート直後、競艇で一番の山場が早速訪れます。それは、第1ターンマークでのターンです。
競艇は、第1ターンマークを制したものがレースを制するといっても過言ではありません。実際に6~7割のレースが第1ターンマークの攻防で勝負がつくといわれています。
(もちろん、道中で2着3着が入れ替わったり、先頭の艇が逆転されるケースもあるので、レースからは最後まで目が離せません)
1コースの選手は最内の有利を活かして小回りで逃げようとしますが、それを阻止しようと他の選手は外から追い抜いたり(まくり)、内側から抜いて前に出ようとします(差し)。この最初の第1ターンマークの攻防が競艇最大の醍醐味と言えます。

■決まり手

Image

決まり手とは、1着になった艇が「どのようにして勝ったか」を表しています。決まり手といっても、相撲のように何十種類もあるわけではなく、競艇ではたったの6種類です。
また、競艇のレースは前述の通り、最初の第1ターンマークで勝負が決まることが多いので、決まり手も最初の第1ターンマークでほとんど決まります。
・最初の第1ターンマークで決定する決まり手
「逃げ」「まくり」「差し」「まくり差し」
・それ以外の決まり手
「抜き」「恵まれ」
ここからは、上記の6種類(「逃げ」「まくり」「差し」「まくり差し」「抜き」「恵まれ」)をそれぞれ解説していきます。
※以下で言う第1ターンマークとは全て「1周目で旋回する第1ターンマーク」を指しています

逃げ

1コースの艇が第1ターンマークを一番先に旋回してそのまま1着になる決まり手です(インの1コースが逃げるので“イン逃げ”とも呼ばれています)。逃げで決まるレースは、全体の50%以上あります。つまり、決まり手が「逃げ」だった場合は、必ず1コースに入った艇が1着であるということです。※待機行動でコースが入れ替わる場合があるため、必ずしも1号艇であるとは限りません
Image

まくり

1コース以外の艇が第1ターンマークを外から全速で旋回し、内側の艇を抜いて1着になる豪快な決まり手を言います。外側から内側の艇を締め付けて行き場を無くし、引き波(艇が航行時にスクリューの後ろに出来る波)に飲み込ませるまくり技を特に“ツケマイ”と言います。まくりが得意な選手の中には、わざわざアウトコースを選んでまくりに賭ける「アウト屋」と呼ばれる選手もいます。
Image

差し

1コース以外の艇が第1ターンマークで先に旋回していた選手の内側から抜いて1着になる決まり手です。回りシロが取れない上に引き波を越えなければならないので、パワーがあって調子の良いモーターでないとなかなか“差し”は決まりません。もちろん、選手の力量の影響も大きいです。
Image

まくり差し

3~6コースの艇が、第1ターンマークで外からまくって何艇か抜いた後、先に旋回していた艇の内側から差して1着になる決まり手を言います。旋回技術と瞬時の判断力が要求される非常に高度な技なので、誰でもできる訳ではありません。まくった後に差すので、そのまま“まくり差し”と呼ばれています。
Image

抜き

1コース以外の艇が1周目の第2ターンマーク以降で前を走る艇を抜いて1着になる決まり手を言います。1周目の第1ターンマークで勝負が決まらない混戦や複数の艇が競っている時に起こる決まり手です。直線で抜いてもターンで抜いても“抜き”になります。

恵まれ

先頭を走っている艇がフライングや転覆、エンスト等で失格になった場合、繰り上げで1着になった場合の決まり手です。運に恵まれて1着になったため“恵まれ”と呼ばれます。どんなスポーツにも運は付きものというわけですね。
以上で、簡単ではありますが競艇のルールについてお伝えしてきました。ルールが分かってくれば、今度は実際に舟券を予想、購入してレースを楽しみたいですよね?ここでは、舟券予想に欠かせない“展示航走”というものを解説していきます。

■展示航走

展示航走(単に展示とも言います)とは、本番のレース前に各選手が走る練習を公開してくれることです。各選手のスタートタイミングや旋回の技術、エンジンの調子などをファンがチェックし舟券予想の参考にするわけです。全てのレース前に必ず展示航走をしてくれるので、ファンにとっては非常にありがたい制度ですね。
展示航走は、大きく分けて「スタート展示」「周回展示」の2種類あります。

スタート展示

本番に向けたスタートの練習です。練習のため、フライング等をしても特にペナルティはありません。また、“展示と本番とでスタート位置を変えてもよい“というルールなので、例えば展示で5コースからスタートしても、本番のレースで3コースからスタートするようなことも可能です。
というように、「フライングしてもいい」「コースは本番と変わるかもしれない」など、本番とは条件がだいぶ違うため、初心者の方には見方が少し難しいかもしれませんが、スタート展示を何回も見ることにより、少しずつ慣れていきますので、ご心配なく!
スタート展示時のタイムは、展示後すぐに発表されます。

周回展示

コースの両端に浮いているターンマークを旋回する様子を見られます。旋回技術は勿論ですが、エンジンの回り足(ターンをきれいに回る能力)が確かめられます。更に直線コースでは艇の伸び足(直線でのスピードの伸び)が分かります。車でいえばトップギアに相当するものですね。
展示タイムは2周目の直線150メートルのタイムを計測します。
展示タイムも同様に、展示後すぐに発表されます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?競艇というものが少し身近に感じていただけたのではないでしょうか?
競艇は知れば知るほど奥が深く、おもしろくなっていきます。まずは、簡単なルールから知っていただき、少しでも競艇に興味を持っていただければ嬉しいです。
特に最近では、ナイターレースと呼ばれる夜間に開催されるレースが盛んに行われており、平日昼間が仕事のサラリーマンの方も仕事終わりから楽しめる娯楽として、敷居も低くなってきています。また土日になると、各競艇場では様々なイベントや競艇選手のトークイベントなども開催されており、多くの家族連れやカップルなどが競艇場に足を運ぶようになりました。
そして、なんといっても実際に競艇場に足を運んで生で見るレースはとても迫力があり、爆音のエンジンが心躍ります。テレビ画面越しでは味わえない、水しぶきや風、選手の躍動感をぜひ体感してみてください!